ここのところの5年くらいはどんどん仕事が細かい方向に向かっています。ナンダカンヤ言っても細かく作りこんだものは好まれるので、特に意識せずともそちらに向かっていっているという感じです。細かいからといってもそこだけ見れば難しくなるということはないのですが、ちょっと模様などを細かくするだけで、仕事量が飛躍的に増大するので、仕事量の見積もりを間違えて苦しむことがあります。単純に模様の大きさが半分になれば密度は4倍になり、仕事量は4倍になります。また、それに伴い工作の精度も倍に上げれば、蒔絵は平面にやるので、仕事量は2×2で4倍になります。つまり単純計算ですが、模様を半分の大きさにすると4×4で16倍の仕事量になると言えます。また仕事量の増大に伴い、失敗の代償も大きくなるので、その辺も考えると結構すごいことになります。作品を1つ作るのに成功率95%の技法でも16回繰り返せば44%くらいになりますから、成功率95%技法は実質使えなくなります。
しかし僕の場合、そこまでやる価値のある作品を考案出来ず、現実的にはその辺がボトルネックになっているので、めったに未知の仕事量に踏み込むことはありませんが。たまに産地などで、すごくがんばって七福神とかやっているのを見て、その精神力に驚くことがあります。