夜、木工部屋(納屋)で作業をしていましたが、暖かくなったなと思います。冬は納屋に行くまでが寒くて嫌だったのですが、今はそうでもありません。
庭に出て空を見ると、夜空に木のシルエットがゆっくり揺れていて、時間や場所が分からなくなる時があります。深呼吸すると浮世の嫌なことも忘れます。忘れるように努力もしています。
夜は静かなので、貨物列車の音がガタンゴトンと聞こえてきます。昔、学生のときに夜行列車で埼玉から富山に来た時のことを思い出します。今はもうなくなりましたが、昔は急行「能登」という夜行列車がありました。一度しか乗ったことはありませんが、その一回が、富山に暮らすことが決まって、埼玉を出る時でした。両親に桶川駅まで車で送ってもらい、深夜0時27分の急行で富山に向かったように記憶しています。自分の人生はどこまで田舎に行くのだろうと不安になったのを覚えています。今の家から200メートルくらいのところに旧北陸本線の線路が通っていて、家の敷地を出るとすぐに線路が見えます。20数年前の自分がそこを通って富山に来たと思うと、不思議な気がします。今から考えれば懐かしい記憶でもありますが、ふと昨日のことのように思い出すこともあります。漆を始める前の自分がどのような気持でいたか、どのような将来を描いていたか、そんなことも含めて思い出します。
いろいろ考えた末、思うのはいつも同じことです。いい作品をつくらないといけません。それを証明する手段は「作品が売れる」ことしかありません。言い訳をすればキリがないので、日々頑張るしかありません。
最近は集中して仕事に取り組むために、電話やメールに直接返事をすることはほとんどありません。しばらくは仕事に全力で臨みたいと思いますので、お許し下さい。家の者が応対していますが、私の耳にはちゃんと入っているのでご安心下さい。