初雪、など。

 

先日初雪らしきものが降りました。あまりの多忙さで昼夜が逆転し、妻からの情報で知りました。
年末年始は少し休みたいので、しばらくは仕事に明け暮れる日が続くものと思われます。

最近は自分自身の技術の進歩が著しく、それを活かしきるデザインなどを考えていると、やはり試行錯誤が多くなります。致し方ないこととは思いますが、技術と表現をちゃんとマッチングさせるのにかなりの時間が必要です。兎に角、駄作を作ってしまうことがあらゆる面で最悪なことなので、それだけは回避したいと考えています。買って下さる方に対してというのも勿論ありますが、自分のためでもあります。後悔のない時間を過ごしたいといつも思っています。

漆工芸は素材や表現の制約が多いことと引き換えに、装飾性を手にしています。また、作品の大きさの割に手間が掛かるので、その分作品に付加価値を載せることが不可欠です。そのように考えていくと、制作にはかなり「必然」の部分が多く、そのレールから外れないように常に留意することが求められます。今は、個性とか自己表現とか言われる時代かもしれませんが、漆工芸においては、実はそのようなものが入り込む隙はほとんどありません。そのことを言い出すと、必然のレールから外れ、多くの場合は作品の価値を落とすことになります。少し話は違いますが、例えば、過去の名品に学ぶということは、漆の世界における素材と表現の関係の必然性を汲み取ることであって、「オレにはこの美しさが分かる!」みたいに情緒的なことを熱く語り合うことではありません。歴史は無駄なものを洗い流してくれるので、過去の名品には必ず「必然性」が内包されています。それが何かを言語化することが価値のある分析だと僕は思います。

いろいろあるにしろ、すべては作品の素晴らしさでしか証明は出来ないので、そこで勝負したいと考えています。

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