漆の木について。

 

気付いたら、外が明るくなっていました。時計を見たら午前5時でした。最近はエンドレスの作業が続いていて、生活が不規則になってきました。歯の治療で薬をしばらく飲んでいた所為か、体調があまり良くない日が続いていましたが、仕事をしているとそんなことも忘れるので、最近は却って仕事に没頭していたような気がします。
気分転換に庭に出て漆の苗の様子を見てきました。今年も何株か枯れてしまったので、日頃から気を付けています。経験上、枯れていくことを完全に防ぐことは出来ないので、枯れていく過程を観察することで、原因の究明や漆の生態を理解することに努めるようにしています。今年分かったことをいくつか挙げると、例えば、部分的に葉が黄色くなって散っていくのは病気ではないということです。成長により葉が増えて木擦れが起きると自然に黄色くなって落葉します。また、梅雨の前の時期はアブラムシと蟻が付きますが、漆自体には特に害を及ぼすことはないということです。
今年苗が枯れた原因はモグラでした。一見病気かと思ったのですが、根を掘ってみてもカビのようなものはなかったのですが、さらに掘ってみるとモグラ通過した痕がありました。モグラが漆の根を食べるとは思いませんが、土中を通貨するときに根が邪魔だったのでしょう、根がほとんどありませんでした。これは初めてのケースでした。しかし不思議なのは、これほど成長しにくい木がなぜ自然界で生き残れたのでしょうか?自然界で漆の実が地面に落ちて、芽が出て、成木になるまでの確率を考えたら相当低いのではないでしょうか。

次男が昆虫を探して近所をウロウロしていたら「お寺に漆の木がいっぱいあったんぜ。」と言うので見に行ったらハゼの木でした。まだ50センチメートルほどの苗木くらいの大きさだったので、葉の形が安定せず確かに漆の木のように見えます。ハゼも漆と同じ種類の木なので普通は区別がつきにくいです。それにしても特に教えてもいないのにあまたある樹種からそれらを見出すとは、相変わらず凄い観察力です。ハゼは紅葉がきれいなので家の庭にも生やしているのですが、油断しているといろんなところから生えてくるし、成長の途中で枯れることも少ないです。良く考えたら、富山の森林で漆の木を見かけることは非常に少ないです。反対にハゼノキは非常に多いです。同じようにかぶれる木なので、伐採するとしたら両方伐採するとは思うのですが、なぜか漆の木の方が圧倒的に少ないです。
漆を初めて植えたときは、ハゼが育つなら漆も育つだろうと思ったのですが、実は逆なのではないかと考えるようになりました。もしある植物にとって都合の良い環境であるとしたら植物の分化は起こらないのではないでしょうか?つまり、ある植物が生息している土地では、恐らくそれに近い樹種はすでに淘汰されている可能性が高いのではないかということです。良く考えたら当たり前のような気もしますが、気付き難いことのようにも思います。

いろいろ考えているうちに、つい最近、漆の生息に適した土地を探す非常に良い方法を発見しました。これも当たり前のような、しかし気付き難い方法です。皆さんも考えてみてください。

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