腕時計、母校。

 

先日ネットを見ていたら、ふっと機械式時計の広告が目に入りました。見たことあるなぁと思ったら、ユンハンスのマックスビルでした。20代の後半あたり新宿の設計事務所で働いていた時、帰りによく紀伊国屋に寄って本を買ってから帰りました。その時に通り過ぎるショーウィンドウにこの時計が飾ってあるのをいつも見ていました。デザインがとても好きでしたが、当時の僕の給料からすると高価で買うことは出来ませんでした。一応、受験時は工業デザイン科だったこともあり、バウハウスのデザインなどは家具なども含め、とても気になるものが多く、この時計もそのうちの一つでした。いつか買いたいなとは思いながら、あれから20年近い時間が経っていました。
30代あたりからは仕事は自宅工房中心で、電車に乗ったりして分単位の時間を気にすることも少なくなってきたし、左右の腕の重さのバランスが崩れるのも肩こりの原因になるので腕時計はしなくり、いつしか記憶からも消えていました。しかし、昔の事を思い出すにつれ、何となく欲しくなってきて、しまいには買ってしましました。
今の年齢からしたら年相応とは言い難い腕時計ですが、それを見る度に、食べていくことが精いっぱいで、漆の作業さえする時間がなかったころの自分を思い出します。いまだに時間に追われる毎日ではありますが、今はとても充実した日々を過ごしています。あの頃の自分に感謝しなくはいけません。

 

「奇想天外!アートと教育の実験場 筑波大学〈総合造形〉展」が茨城県立美術館で開催されています。母校の先生から直接連絡をいただきました。20年以上ご無沙汰している自分にご丁寧にご連絡いただいたことに心より感謝を申し上げます。現代美術からは離れ、真逆とも言える漆工芸の世界に入りましたが、大学時代を懐かしく思う気持ちは変わりません。いつかお世話になった筑波大学のために何かできればいいなと思っています。今日(29日)が最終日ですが、お時間のある方、是非お立ち寄りください。

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