今日は大作が1つ、ほぼ完成しました。去年の11月くらいから作り始めたので、5ヶ月くらい掛けたことになります。地模様の蒔絵に2ヶ月、その上にした昆虫の蒔絵に3ヶ月ほどかかりました。たかが体長4cmほどの昆虫に3ヶ月とは馬鹿げていると自分でも思います。しかしながら、とても美しいものが出来ました。漆の調整や道具の製作など、自分の持っている技術や知識は存分に発揮できたと思います。今週中には納品するので実物を見る人は僕自身とギャラリーのオーナーと買ってくださるお客様だけです。とても気に入っている作品です。ひっそりとでいいので、いつまでも生き続けてくれることを願っています。
最後の毛打ちを磨いてから、妻と一緒に散歩に出ました。すっかり春めいていて桜の芽が膨らんでいました。空もいつもより青く見えました。線路沿いに菜の花も咲いていました。埼玉の実家の近くの川べりを思い出しました。埼玉のほとんどすべてが好きではありませんが、たまに小さい頃を思い出すことがあります。そういえば小さな頃から幾度となく自分の未来を想像しましたが、全く違う自分が今います。勿論、後悔はしてません。そんなことを考えながら「菜の花が咲いているね」とか「そうだね、春だね。」とか言いながら、しばらく歩きました。
それから家に帰って、もう1つの大作の仕上げ工程に着手しました。これもとても手強いです。良いものになるよう最善を尽くしたいと思います。