緑青の続き。

 

緑青は奮闘の末、銅粉を変えることにより非常に上手くいきました。発色や強度もほぼ問題ないレベルに達しました。人は一所懸命考えればだいたいのことはできるということでしょう。ただ僕の知っている限りでは歴史的には緑青を使った蒔絵作品はないので、そのアタリに問題が潜んでいることは明白です。これから少し経年変化を追っていきたいと思っています。
何はともあれ、実験や材料・書籍購入などにかなりの時間と費用をかけてしまったので、早く作品に活用したいと思い、あまり何も考えずに作品に使ってみました。しかし、色が鮮やか過ぎてアクリル絵の具みたいになり、表現としてはイマイチな感じになり、結局やり直しました。成功しすぎて、うれしくなり過ぎて久々の大失敗でした。研ぎ落すのに時間と神経を使い、3日分くらいの仕事を無駄にしました。ゲンナリしましたが、注文品ではなく自主制作なので、自由に試してダメならそれも覚悟していたので割り切って頑張ろうと思います。

なんだかんだで1ヵ月ほど夏休みの自由研究をしたような過ごし方ができました。その間もいろいろあったので、決してすべてが休暇という感じではありませんでしたが、学生のときのように楽しい部分で漆と関わることが出来ました。9月からはしばらくイベントが続き忙しいので、ちゃんと展覧会作品や受注品の制作に取り掛かろうと思います。

気付けば、外から虫の声が聞こえています。聞き入ってしまうほど美しい音色です。

目次
閉じる